ネズミの社に狛ヘビ 左京の大豊神社
京都新聞 11月28日(水)9時59分配信
座禅をして黙想にふける人のようにとぐろを巻いた狛ヘビ(京都市左京区鹿ケ谷宮ノ前町・大豊神社)
狛犬(こまいぬ)ならぬ「狛ネズミ」が人気を博す京都市左京区の大豊(おおとよ)神社に、来年のえとにちなんだ「狛ヘビ」がお目見えした。
自然界ではヘビとネズミは敵同士。境内で本殿を間にはさみ、それぞれ鎮座している。大豊神社は「相いれぬものが共存する大切さを伝えられたら」と願う。
狛ヘビは「狛巳(み)」と呼ばれ、高さ約60センチの黒い石の彫刻。人が座禅を組み、黙想にふけるようにとぐろを巻いている。全国各地の社寺仏閣を巡るグループ「菊桜庵」(伏見区)がこのほど奉納した。
制作したのはメンバーで左京区の会社経営粟津忠さん(63)の長男謙吾さん(33)=横浜市。10年ほど前から大豊神社へ月参りを続ける粟津さんが2年前に感謝の気持ちから、
美術教師で彫刻をしている長男に作品提供を持ちかけ、神社側は来年のえとにちなむ狛巳の制作を依頼した。
大豊神社は末社・大国社に一対の狛ネズミが鎮座し、子(ね)年の1月は例年を上回る大勢の参拝者が訪れる。そこに今年10月以降は狛巳が登場。
その存在に気付いた参拝者が早速、ヘビの頭をなでたり年賀状用に写真を撮ったりする姿が見られる。
小林清人宮司(76)は「ヘビは金運が上がるとされます。ネズミ同様、ヘビもかわいがってほしい」と話す。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121128-00000001-kyt-l26