衆院選では教育、子育て関連の政策が争点の一つになりそうだ。民主党政権は、
高校授業料無償化や子ども手当創設などを政権交代後の2010年度から実施した。
しかし、子ども手当は自民、公明両党との修正協議の結果、所得制限が導入され、名称も自公政権時代の「児童手当」に戻った。
自民党は高校無償化への所得制限導入も主張しており、二つの政策は衆院選後の政権の枠組みによっては見直される可能性がある。
民主党は前回衆院選のマニフェスト(政権公約)で、中学生以下1人当たり月額2万6000円支給する子ども手当の創設を明記した。
しかし、満額支給は実現せず、今回のマニフェストでは「子育て支援の予算を増額」との表現になり、子ども手当は消えた。
自民党は衆院選の政権公約で民主党政権時代に廃止された年少扶養控除の復活を掲げている。
このほか、日本未来の党は中学卒業まで子ども1人当たり年額31万2000円の手当支給を公約に盛り込む方針だ。
前回の民主党マニフェストに近い内容で、未来には小沢一郎氏が代表の「国民の生活が第一」が合流するため、
前回の民主党マニフェスト策定を主導した小沢氏の影響が働いているとみられる。
現在の高校無償化は公立高校生のいる世帯で授業料を徴収せず、私立高校生のいる世帯で年額約12万〜約24万円を助成している。
民主、自民、公明3党が今年2〜3月に高校無償化を検証した際、
自民党が年収700万円以下の世帯を無償化の対象とする所得制限導入を求めたのに対し、民主党は反対した。
野田佳彦首相は基本的に現行の高校無償化の継続を訴えているが、自民党は政権公約で所得制限導入を明記している。
時事通信 12月1日(土)15時34分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121201-00000076-jij-pol