引退の森喜朗氏「そう簡単に辞めないから」
森氏は初出馬に思いをはせ、「私は1回目(の選挙)は無所属で非公認。自民党から袖にされ、自分なりの自民党を作ってきた。
私について来た人たちはつらい思いをした。そんな時代でも私を支え、信頼してくれたのは感謝、感謝です」と述べた。そのうえで、
「日本のためにも頑張ったが、石川県のために働けるだけ働いたつもりだよ」と、少しだけ胸を張った。
取材中には智恵子夫人から電話が入り、「今、記者さんたちに囲まれている。あなたの声も入っているよ。ありがとう」と話した。
夫人からは「ご苦労さまでした」とねぎらいの言葉をかけられたといい、「一番うれしいね」と笑顔を見せた。
社会保障・税一体改革関連法案を巡っては、自民党執行部に対し、政府に協力するよう働きかけてきた。「民主党の皆さんは
かつて野党にあって、自分たちがやってきたことがいかに愚かだったか学ばないといけない。自民党も野党になって、いかに
与党にいたときにおごり高ぶっていたかもわかっただろう。お互いに反省したのでいいのでは」と指摘。「これから新しい体制が
できれば、日本の政治が根づく、民主主義が根づく、そういう国の形にしないといけない」と述べた。
しかし、政治家や政局の話題になると鋭い指摘も。最近の国会議員については「少し国のため、国民のため、有権者のためという
意識が欠如している。国会議員になって、『俺が、俺が』と、何でもできると思いこんでいるのではないか」と苦言を呈した。
日本維新の会などの第3極の動きについては「第3極ゲームをやっているのではないか」と述べたが、具体的には「失礼になるから
言わない方がいい。辞めていく者はあまり言わない方がいい」と明言を避けた。
記者からの「辞めていくからこそ、言っておきたいこともあるのでは」との質問には「いやいや、そう簡単に辞めないから」と、
今後も政治に関わっていく意向を示した。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20121116-OYT1T01575.htm?from=rss&ref=rssad