本来より2.5%高い公的年金の支給水準の是正に関し、民主党は8日、当初案より1年遅らせて
13年10月から減額する方針を固めた。14年度末まで3段階で計2.5%引き下げ、本来水準に戻す。
カットを1年延期すると約1兆円の「払い過ぎ」となるものの、減額に反対する公明党に配慮し、
次期衆院選や来年夏の参院選後に先送りした。民主党は政府提出の国民年金法改正案を修正する意向。
自民党も応じる方向で、同法案は15日に衆院を通過し、今国会で成立する見通しだ。
公的年金の支給額は物価の変動などに連動して決まる。だが、00〜02年度は物価が
計1.7%下がったのに、当時与党だった自民、公明両党は高齢者への配慮から年金額を据え置いた。
現在の年金額は本来より2.5%高く、累積の過払い額は約7兆円に達した。政府は今年10月から
3年で2.5%減額する方針を決定。12年度は0.9%、13、14年度は0.8%引き下げるとし、
先の通常国会に同改正案を提出したが継続審議となっている。
その後、民主党は来年4月からの引き下げも模索したが、結局来年10月からとした。
http://mainichi.jp/select/news/20121109k0000m010122000c.html