ヘイウッド氏、実は007並みのスパイだった−薄氏情報を英秘密機関に提供
【北京】「007」のナンバープレートのついた銀色のジャガーを北京市内を運転しながら、ニール・ヘイウッド氏は自分を取り巻く陰謀の雰囲気を楽しんでいるようにみえた。
英国人コンサルタントだった同氏はいろいろな会合の席で、当時は飛ぶ鳥を落とす勢いだった中国共産党の大物、薄熙来氏とコネがあることをほのめかした。
しかし名刺を渡すのを拒んだこともあった。彼はマンダリン(標準中国語)を話し、ヘビースモーカーで、乗用車アストン・マーチンのディーラー会社のパートタイムとして働いていた。
アストン・マーチンはスパイ映画の主人公ジェームズ・ボンドが運転していた車だ。ある人はヘイウッド氏をファンタシスト(空想家)だと考え、ある人は食わせ者だと考えた。
しかし彼の作為的な神秘のオーラは、実は裏の裏をかいていたようにみえる。
ウォール・ストリート・ジャーナルの調査結果によると、重慶市党委書記だった薄熙来氏の一家と親しかったヘイウッド氏は、昨年11月に薄氏の妻に毒殺されるまで1年以上にわたり、
薄一家に関する情報を英対外情報部(MI6)に提供していた。MI6はスパイ映画「007」シリーズでモデルになった実在の英秘密情報機関だ。
ヘイウッド氏が情報提供していたことが発覚したことで、薄一家のスキャンダルは新たに曲折した展開になった。
薄氏の妻、谷開来氏は今年8月、夫が党委員会トップだった重慶のホテルの一室でヘイウッド氏を殺害したとして有罪となっており、
現在服役中だ。中国でも最も政治力のある家族の一つである薄一家の失脚は、10年に一度の共産党指導部交代計画を混乱させ、
中国の政治的エリート層の権力乱用や内部での激しい個人間のライバル関係を浮き彫りにした。共産党は8日、第18回全国党大会を開催する。
(以下略続きはソースにて)
http://jp.wsj.com/World/China/node_543441 いらい5