長野の厚年基金、解散を検討 AIJ事件で多額損失 2012/10/31 19:55
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS3102D_R31C12A0PP8000/ AIJ投資顧問(東京)による年金詐欺事件で多額の損失を出した長野県建設業厚生年金基金(長野市)は31日、基金の解散を検討していることを明らかにした。
厚年基金の制度改革の議論を踏まえ時期などを詰める。未公開株の運用を委託していたソシエテジェネラル信託銀行など3社に、基金として損害賠償を請求する方針も固めた。
同日、長野市内で開いた理事会で確認した。賠償請求を検討するのは、ソシエテ信託銀、ユナイテッド投信投資顧問、スタッツインベストメントマネジメントの3社。
3社はファンド会社が選んだ未公開株で68億円を運用。資産は22億円に目減りした。
会見した基金の中川信幸理事長は「3社は監視を怠った」と主張した。請求額は未定。
金融庁は10月16日、ファンド会社への監視を怠ったなどとして3社に一部業務停止命令を出した。
長野の基金を巡っては捜査当局が横領容疑で元事務長を追及している。
脱退を望む加入企業が相次いでおり、基金側の意向に沿って解散が認められるかどうか不透明な面もある。