なぜ昔は、学歴も年収も低くても結婚できていたのか
データを見る限り、1970年代までは男性はほぼ全員結婚できており、年収が低くても学歴が低くても結婚できていたはずです。
なんで昔は、学歴も年収も低い男性でも、結婚できていたんでしょう?
ひとつは、「昔は女性が、結婚するために敢えて自分のスペックを押さえていたから」でしょう。ちきりんの母は、
自分の父から「女が大学なんて行ったら結婚できないからダメ!」と大学進学を反対されています。
もう少し後の世代(今の50才くらい)でも、同じ理由で親から「短大でないと進学させない」、「女子大でないとだめ」と言われた女性はたくさんいました。
当時の女性にとって、「結婚できる、できない」は死活問題でした。結婚できなければ食べていけなかったのです。だから結婚するために、自分の学歴を
できるだけ押さえておく、というのは基本でした。この風潮がなくなったことが、学歴のない男性が結婚しにくくなった最大の理由でしょう。
図解するとこんな感じですね↓
http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/C/Chikirin/20121014/20121014111239.jpg 番組で紹介されていた男性は、グレーの4名のうちのひとりなのです。
では、年収の低い男性でも昔は結婚できた理由は何でしょう?
こちらの理由は「時代が右肩上がりだった」ことでしょう。20代で年収が低くても、高度成長期であれば全員の年収が右肩上がりでした。
そういう時代には、20代で年収300万の男性と、30代で年収500万の男性なら、前者の方が、20代女性にとっては結婚したい相手だったはずです。
普通にしていれば、彼も30代になれば、年収500万円になるからです。
でも今は違います。20代で年収300万円の人が、30代で年収500万になれるかどうかは、誰にもわかりません。ならない可能性も十分にあります。
だったら年齢が上でも、年収アップが確定している人の方が選ばれるわけです。
http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20121012