ロシアのマスメディアやブログでは9月30日にモスクワの中心部で行われた風変わりな結婚式について、未だに議論が続いている。
30日、モスクワの目抜き通り、トヴェルスカヤ街で高級車を連ねた婚列が走っているとの通報が市警察に入った。
フェラーリ、ベンツ、レクサス、BMW、ポルシェ・カイエンなど目を見張る高級外車が走り、
その車窓からは、武装した若者が首を出し、大声で叫びながら空気銃をぶっ放しているという。
それも空中に向かってだけでなく、婚列を追い越そうとする車に向かって。
モスクワ警察は警備強化のために特務班を集め、トヴェルスカヤ通りを暴走する婚列を市の心臓部、
クレムリンの手前でやっと停止させた。
結婚式の主人公はロシア南部のダゲスタン共和国(北カフカス)出身の花婿、アルトール・アリベコフさん(24)、
花嫁、フェリデ・マメドヴァさん(19)。車に乗っていたのは初々しい新婚さんを囲むため、はるか遠いカフカス山脈の村
からはるばるやって来たおびただしい数の親戚縁者と友人たちだった。
カフカスでは結婚式で空に向かって空気銃を撃つことが習慣化して久しい。ところが警察に呼ばれた婚列の
参加者らの弁では、撃つには撃ったが、それは花嫁をさらったモスクワ郊外でのことだという。
市内での発砲の有無がはっきりしないため、参列者のうち約15名が警察に呼ばれ、クラクションの使用規則に
違反し、遮光ガラス を使用したことに対する始末書を書かされて解放された。その後婚列はレストラン「鷹狩」に向かい、
600人が明け方4時まで飲めや歌えの大騒ぎを展開したという。
後になって、車列の一台で空気銃が1丁見つかり、その所持者、ムラード・アガラロフが逮捕された。
アガラロフには15日間の禁固刑が科せられたが、本人は、銃は撃ってはいないと主張しているため、
銃撃ではなく暴言を咎められての処罰となった。ただしさらに一週間後、裁判所は武器の所持と使用に
関する規則に違反した罪でアガラロフの罪状を見直す。
http://japanese.ruvr.ru/2012_10_02/89977934/