大手化粧品各社が販売形態の多様化を進めている。資生堂は顧客の美容相談にも対応する独自の通販サイトを開設し、インターネット販売に本格参入。
訪問販売を主体とするポーラは自前の美容サロンの出店を急ぐ。
個人消費の低迷や低価格品の普及などで国内化粧品市場が縮小する中、各社とも販路拡大で少しでも顧客層を広げようと必死だ。
資生堂の通販サイト「Watashi+(ワタシプラス)」は商品購入のほか、動画と電話で顧客が美容法や商品の使い方を相談できるのが特徴。
約40人の美容部員が直接電話で相談に応じる。4月のサイト開設から利用者が徐々に増加。「顧客層の拡大につながっている」(同社)という。
ポーラは美容サロン「ポーラ・ザ・ビューティ」を展開。店舗数は平成23年度末に約560店で、将来的に800店程度に拡大する計画だ。
女性の在宅率が低下し、訪問販売の売り上げが落ち込む中、サロン経由の販売で成長を目指す。
花王は、東京・渋谷の大型商業施設「渋谷ヒカリエ」に化粧品を自由に試せる「トライコスメティクス エストカフェ」をオープンさせた。
20代後半の集客に成功し、「来店者数は通常店舗の2倍以上」(同社)の盛況ぶりという。
民間調査会社の富士経済によると、国内化粧品市場は20年から縮小傾向で、
23年は前年比0・9%減の2兆2730億円に落ち込んでおり、新たな販売手法を模索する動きは今後も続きそうだ。
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