まさに背水の陣だ――。日本ハム・斎藤佑樹投手(24)が11日、千葉・鎌ケ谷市内の二軍施設で練習を行った。
13日のプロアマ交流戦・JX―ENEOS戦(鎌ケ谷)での登板に向けてブルペン入り。50球を投げ込んで
「だんだん体のバランスが合ってきた。リリースのときにバスンという感じ」と手ごたえを口にしたが、周囲の目は
厳しさを増すばかりだ。
7月30日の二軍降格以来、5試合に登板したものの0勝4敗、防御率6・10。いまだに一軍から声がかからない。
チーム内からは「次のマウンドは危険」という声まで上がっている。
それもそのはずだ。これまでイースタンのチームだけでなく、二軍でも出場機会の少ない若手の集合チーム
「フューチャーズ」にまでボコボコにされた。さらに社会人チームにまでメッタ打ちを食らえば、いくらずぶとい斎藤
でも「立ち直れなくなる」とささやかれているのだ。
「『社会人なら抑えるだろう』と先発することになったが、これで打たれたら、相当落ち込むでしょう」(チーム関係者)
しかも相手のJX―ENEOSには母校・早実高、早大出身の先輩選手が多い。KOされれば試合後に先輩ならでは
の痛烈な言葉を浴びせられる可能性もあるだけに「ある意味で危険な試合」という見方もある。
次の登板がグラウンドでの“早大同窓会”となることについて斎藤は「会えるのは楽しみでも、そういうことを言って
いる場合ではない。自分の投球に集中したい」と力強く言い切った。今度の社会人戦はある意味、プロ人生最大の
壁になるかもしれない。
http://www.tokyo-sports.co.jp/sports/38133/