サラリーマンが加入する厚生年金と、自営業者などが加入する国民年金の、昨年度=平成23年度の決算は、年度末の株価の上昇を受け、
積立金の運用が好調だったことなどから、ともに黒字となりました。
厚生労働省によりますと、昨年度の厚生年金の歳入は、時価ベースで42兆6579億円で、前の年度よりも2兆8000億円余り増えました。
一方、歳出は39兆7473億円で、歳入から歳出を差し引くと、2兆9106億円の黒字となりました。
また、国民年金の昨年度の決算は、歳入が歳出を1980億円上回り、3年連続の黒字となりました。
そして、積立金の残高は、時価ベースで、▽厚生年金が、前の年度より2兆6000億円余り減って、111兆4990億円、
▽国民年金が、運用による収入を繰り入れたため、1600億円余り増えて、7兆9025億円となっています。
これについて、厚生労働省は「厚生年金と国民年金がともに黒字となった背景には、給付が当初の想定を下回ったことや、
年度末の株価上昇を受け、積立金の運用が好調だったことがあるとみられる」とする一方、厚生年金の積立金について、
「数兆円規模での取り崩しが続いているが、保険料率や支給開始年齢の引き上げが途中であるためで、今年度までは積立金の減少が続くことになる」としています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120826/k10014538211000.html