http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/life/CK2012082002000170.html 就業者が減り、高齢化してきた日本の林業に新風が吹いている。京都、岐阜など全国各地で
「林業女子会」が結成され、若い女性が“女子”目線で地元の林業情報を発信し始めた。
作業の体験会やフリーペーパー発行などを通じ「林業の楽しく、おしゃれなところを伝え、
木のある暮らしを発信したい」という。 (吉田瑠里)
標高九〇〇メートルほどの岐阜県美濃市のヒノキと杉の山林で七月、「林業女子会@岐阜」の
間伐体験会が開かれた。
作業着姿の女性五人が木立の中を進む。寺田奈穂子(なおこ)さん(35)が、おんぶしてきた
一歳八カ月の長男を仲間に託し、するすると木に登りロープを張った。倒す方向を調整するためだ。
「始めます」。服部早希さん(21)がチェーンソーで木を切る。倒れた瞬間、歓声が上がる。ヒノキの
香りがふわっと漂った。
同市在住の寺田さんは、長野県の森林組合で作業職員として働いた経験がある。今は森林を
整備するNPO非常勤職員で、未経験の会員を手助けする。「チェーンソーも軽いものが出てきた。
力のない女性でも木を切る方法はある」と話す。
会は昨年八月に発足。女性や親子向けの伐採、下草刈り、まき割りの体験会などを企画する。
十五人の会員は二十代が中心で、会社員や学生などと幅広い。