韓国の李明博大統領は10日、日本と韓国が領有権をめぐり対立する竹島(韓国名・独島)を訪問した。
大統領の竹島訪問は史上初めてで、実効支配している「韓国固有の領土」であると内外にアピールするとともに、
一歩も譲歩しない断固たる姿勢を示すのが狙い。
日本は激しく反発しており、両国関係の冷却化は必至だ。
大統領は竹島に近い鬱陵島を訪れた後、ヘリコプターで移動し、竹島に上陸した。
大統領府は、詳細な動静について同日中にソウルに大統領が戻った後に公表するとしている。
李大統領は2008年2月に就任してから当初は、「実利外交」を掲げて対日関係でも抑制した対応に努め、
一時は良好な関係を築いた。
しかし、任期終盤を迎え、レームダック(死に体)化する中で姿勢を転換。
歴代政権以上の対日強硬措置に踏み切った。
また、韓国政府関係者は大統領の竹島訪問について「日本への事前通告はしていない」と語った。
固有の領土への訪問であり、外交的な配慮をする必要はないとの立場を示したものだ。
一方、10日付の韓国夕刊紙・文化日報は、日本の植民地支配からの解放記念日である15日に、
竹島で、李大統領の名と「独島はわが領土」という文言を刻んだ石碑を設置し、除幕式が行われると伝えた。
今回の訪問で日韓関係が悪化する中、さらに日本の反発を呼びそうだ。
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2012081000623