http://img.2ch.net/ico/onigiri_xmas.gif 5年前に体調不良を理由にわずか1年で政権を放り出した安倍晋三元首相が返り咲きを狙っていると囁かれている。9月の通常国会閉幕や自民党総裁選など政治の季節が近づいているだけに、安倍氏の動向も注目を集めやすい。
産経新聞によると、先月北九州市で開かれた講演会では約1000人の聴衆を前に、景気対策について「円高とデフレを脱却するために、どんどん紙幣を刷って緩やかなインフレにすることが大事」と強調した。
「政権を取り返したら、法改正を行い日本銀行にインフレ目標を達成させる」との持論を展開したという。
来年4月に任期切れとなる白川方明日銀総裁の後任に、積極的な金融緩和によってデフレ克服を目指すいわゆる「リフレ派」が指名されるとみられるなかで、安倍氏の発言はあたかも政策当局と歩調を合わせているようだ。
実際、自民党内には谷垣禎一総裁の後任に担ぎ出そうとする動きがある。安倍元首相は、前任の小泉純一郎元首相が在任中、自民党幹事長や官房長官として政権を支え、小泉氏の党総裁任期切れを受け総裁選に立候補した。
首相在任中の功績として、年金の記録漏れ問題や保険料の着服などスキャンダルが相次いだ社会保険庁の解体に道筋をつけたことなどが挙げられる。
しかし、2005年9月の総選挙で郵政民営化に造反し離党した議員を、次々に復党させたことなど、小泉元首相が進めた自民党の改革路線を止めてしまったイメージも強い。
父方の祖父が安倍寛(元衆議院議員)、母方の祖父が岸信介(元首相)、大叔父が佐藤栄作(元首相)、父が安倍晋太郎(元外相)という世襲政治家。
「恵まれた生活環境で育った」と、かつて安倍氏の家庭教師を務めた自民党の平沢勝栄衆院議員から聞いたことがある。
首相就任直前の単独インタビューで、「何かに失敗して、その後再チャレンジによって修羅場をくぐり抜けた経験はあるか」との質問をぶつけてみた。その回答はまったく思い出せない。
地域政党「大阪維新の会」(代表・橋下徹大阪市長)が次期衆院選に向け、5人以上の現職国会議員の参加を得て法律上の政党を目指す可能性も出ている。
自民党や民主党、みんなの党などの国会議員に参加を打診すると報道されているが、安倍氏が5人のうちの1人だとしたら、それは真夏の夜の夢だろうか。
http://jp.wsj.com/japanrealtime/blog/archives/13025/