関西電力4〜6月期は995億円の最終赤字 原発停止響く
関西電力が30日発表した今4〜6月期連結決算は、最終損益が995億円の赤字(前年同期は344億円の黒字)に転落した。
前年同期は73・9%だった原発の稼働率がゼロとなり、火力発電の燃料費が1410億円増えて2490億円に上昇した。
経常赤字が同期では過去最悪の1474億円となった。
大飯原発3、4号機(福井県おおい町)が7月から稼働し、平成25年3月期に見込んでいた前期からの火力燃料費上昇分は、
原発ゼロ状態の4000億円から、2400億円程度に圧縮される見通し。
だが、他の原発が再稼働しなければ赤字に歯止めはかからず、2年連続の大幅な通期最終赤字となる。
八木誠社長は同日の会見で、料金値上げについて「今の状況がつづくならあらゆる選択肢を検討する」と含みを残した。
一方、中部電力が同日発表した4〜6月期連結決算は、浜岡原発(静岡県御前崎市)停止の影響で、
最終損益は125億円と、同期として初の赤字(前年同期は15億円の黒字)に転落した。
中部電は同日、浜岡原発の津波対策工事の完了時期を今年12月から1年程度延長するとも発表。
財務状況悪化を理由に、株主への年間配当予想も年60円を未定に修正した。
また、北陸電力の4〜6月期連結決算は、他電力への販売電力収入などが増加し、
最終損益は前年同期比84・6%増加の88億円となった。前年も原発は定期検査で全停止していたため、影響がでなかった。
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120730/biz12073015580010-n1.htm