セックス・ヘルパーが企画した「童貞・処女を集めたセックス実習合宿」って?
「プログラムの定員は性体験がない男女5名、合計10名まで。2泊3日で座学の講義と模擬実習を行なう予定でした。座学の内容は、男女交際の作法や
生理機能、コンドームの使い方、セックスレスなどの夫婦間の問題などです。これらの座学は1、2日目の午前中に行ない、午後は抽選で決めたパートナーと
一緒に食事などをしてもらいます。泊まる部屋もパートナー同士です」
―そこでセックスの実習をせよ、ということですね。なぜこんな過激なプランを構想したんですか?
「2007年の調査では、20歳時点での性交経験率は男子58%、女子60%。しかし、1ヵ月以内に性交経験がある人の割合だと男子27%、
女子36%まで下がります。20歳の男子の7割以上、女子の6割以上が日常的にセックスをしていないのです」
―そんなに少ないんですか!
「かつては、まともな性生活のための知識と経験を身につける場がありました。『夜這い』の風習です。年齢でいうとだいたい15歳前後。
相手は夫をなくした未亡人が多く、互いのことをよく知らないことも多かったようです。昔の男女はこうした初体験の機会を通して、基本的な性の知識を得ていました。
しかし今はそのような場がない。性知識は学校の保健体育の時間にごく初歩的なことを教わるだけ。無免許の状態で高速道路を走らされるようなもの。
『怖くて運転できない』若者がいても当然です」
―しかし、それはセックス実習で解決するのでしょうか? セックスの技術よりもコミュニケーションスキルのほうが重要な気がしますが。
「もちろん、対人能力は重要です。相手の女性の気持ちをきちんと推し量れないといけない。しかし、それをすべての人が自力で経験を通して学べるかというと、
それも違うと思います。経験がないから踏み出せないということもあるし、初めでつまずいて、それがずっと尾を引いてしまうことも考えられます」
―初運転で事故を起こして車庫に引っ込んでしまうことがないように、まずは教習所のようなシステムがあってしかるべきだということですね。
http://wpb.shueisha.co.jp/2012/07/24/12818/