◆苦役列車(日)
http://www5.nikkansports.com/entertainment/column/moviereview/archives/30340.html 見ている最中に鼻と口を何度か押さえた。酒臭い、汗臭い、男臭い...。時折、不快感すら覚えた。それほど主人公・北町貫多役の、
森山未来の演技は存在感がある。酔っぱらって路上につばを吐き、日雇い労働中にケンカし、のぞき部屋で女の子に手で"ヌイて"
もらった瞬間のイッた表情...。すべてが生々しい。3畳一間の宿に1カ月半泊まり、風呂は4、5日に1回で連日、コップ酒をあおる
日々を送り続けて役づくりしたと聞けば納得だ。
貫多は金も友だちも女も学歴もなく、日雇い仕事で稼いだ金を酒と風俗に使ってばかりいるメチャクチャな男だけれど、世の男性
諸氏は自分の過去を振り返ると、きっと思い当たったり共感できる部分があるのではないか。逆に女性が見たら、ちょっと抵抗感を
覚えるかも知れない。特に前田敦子演じる康子に迫るアプローチなどは、変態チックで引いてしまうだろう。