7月4日、欧州議会は本会議において偽造品の取引の防止に関する協定(ACTA)の
批准承認案件を賛成39、反対478、棄権165という圧倒的反対多数で否決しました。
(中略)
何より強く批判の対象となったのは(ACTA起草国の半数近くが参加している
TPPと同様に)起草に関する過程が徹底した秘密主義により進められて来たことでした。
日本でも外務省は再三「条文の仮訳は存在しないし作る予定も無い」と繰り返すのみでしたが、
結局はこの不透明な制定過程がEUを中心に反対運動を拡大させる原因となったのは
間違いの無いところでしょう。実際、一時は「ACTAで加盟国に義務付けられるのではないか」と
噂されていたフランスで実施されている「違法複製物を3回ダウンロードすると強制的にネット
接続を遮断される」ストライクポリシーなどは最終的に条文から消えているものの、
営利・非営利を問わず個人が違法複製物を入手することに広範な規制を課すことを求める
内容であることに変わりは無く、それは必然的にネットワークを通じた個人の情報入手や表現
活動を監視・検閲することへ繋がって行きます。
http://rensai.jp/p/25450 欧州議会の様子
http://www.euinjapan.jp/wp-content/uploads/20120705Acta.jpg 「さようならACTA、こんにちは民主主義」