関空発着、最高13万回…12年度見通し
関西国際空港の航空機の発着回数が2012年度に13万回を突破し、1994年の開港以来、過去最高を記録する見通しとなった。
関空を拠点とするピーチ・アビエーションなど、格安航空会社(LCC)の新規就航・増便の効果が大きい。
関西国際空港会社が受け取る着陸料や空港内の商業施設の増収につながり、周辺の観光地の振興にも寄与しそうだ。
7月の大阪(伊丹)空港との経営統合後、両空港を運営する「新関西国際空港会社」は、関空の着陸料を値下げしてさらに増便を図り、14年度には16万回以上に増やす方針だ。
これまでの最高は07年度の12万9843回だった。リーマン・ショック後の09年度、
新型インフルエンザの影響が重なって落ち込み、11年度まで10万回台で低迷していた。12年度は東日本大震災で落ち込んだ需要が回復するうえ、LCCの就航や増便が貢献する。
12年3月に就航したピーチ社が1日に11往復運航するなど、LCCの新規就航・増便だけで1万回以上発着回数が増える見通しだ。
関空会社が20日発表した5月の発着回数は、前年同月比23%増の1万484回と、8か月連続で前年を上回った。
一方、伊丹空港でも7月から「プロペラ機枠」で低騒音のジェット機の運航が認められ、11年度で12万2978回の発着回数を最大で年間約13万5000回まで増やせる。
新関空会社は両空港の発着回数を増やすことで、運営権の高値売却につなげたい考えだ。
(2012年6月21日 読売新聞)
http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20120621-OYO1T00526.htm 依頼@145