「ワンペダル」安全性を実験
2012年5月30日 01:33 カテゴリー:九州 > 熊本
ワンペダルと通常のペダルの模擬運転装置を使った実験に臨む学生(右)と大野一郎さん
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/local/kumamoto/20120530/201205300003_000.jpg アクセルとブレーキの踏み間違いによる事故を防ごうと玉名市の産業機材メーカーが開発した「ワンペダル」について、
安全性の実証実験が29日、同市富尾の九州看護福祉大で始まった。
31日まで、実際に30人以上にワンペダルと従来型のペダルを操作してもらい、踏み間違いが少ないことをデータで示し、
米学会に提出する論文の資料とする。
ワンペダルは「ナルセ機材」の鳴瀬益幸社長(76)が開発。大きなブレーキペダルの側面にあるアクセルバーを足で
右にずらすと加速、踏み込むとブレーキだけが働き、アクセルの誤操作による暴走を防ぐ。
実験は、旧運輸省航空事故調査委員会の元調査官で九州産業大大学院(福岡市)研究生の大野一郎さん(58)が、
九看大の西島衛治教授などの協力で実施。過去の実験は10人未満だったが、米国の学会では年代ごとに10人以上の
規模でないと普遍性が認められないため、今回の実施を決めたという。
実験は、24歳以下▽25〜69歳▽70歳以上−のドライバー各10人以上が対象。この日は主に九看大の学生が、
教室内に設置された模擬運転装置で画面上に出る「アクセル」「ブレーキ」の指示に従って従来型とワンペダルを操作。
踏み間違いの頻度などを記録した。
大野さんは「7月には実際の車で比較実験し、来春にも米国の自動車技術者協会の学会に論文を提出したい。
米国人は合理的で『良いものは良い』と認める。ワンペダルの普及の後押しになると思う」としている。
=2012/05/30付 西日本新聞朝刊=
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/304989 依頼@346