上場は「一流の証し」という意識を捨てる経営者が増えてきた

上場よりも大切なことに気づいた会社日本的経営を改めて考えてみた（32）

上場を廃止する企業が増えているという。

　2011年2月3日付の「日本経済新聞」（ウェブ版）は「株式市場で自ら上場を廃止する企業が相次いでいる」と報じ、
「2010年は経営陣が自社の株式を株主から買い上げる手法（MBO）で10社が上場廃止となり、日本でMBOが本格化した2005年以降で計64社が市場を去った」と書いている。
そして2011年も、21社が自ら上場廃止の道を選んだという情報もある。

　なぜ、自ら上場廃止の道を選ぶのか。

　よく言われる理由に、コスト削減がある。上場維持には、株主総会や決算開示、監査法人への報酬など、数千万円とも言われるコストがかかるからだ。

　敵対的買収を防ぐという理由もある。株式を公開していると、「買い占め」の脅威に常にさらされていることになる。それを避けるには、上場を廃止してしまうに限る。

　2010年に、上場から60年という節目で上場廃止の決断をしたお笑い界のトップ企業「吉本興業」の役員も、
「上場を維持していれば、ハゲタカファンドに買い叩かれて、ボロボロになっていたでしょうね」と感想を漏らしている。自らを守るために、上場廃止は重要な選択肢になってきているのだ。

　さらに、経営をやりやすくするため、という理由もある。上場していれば、株主の意向を意識した経営にならざるをえない。
株主を「無視」できた、かつての日本的経営と違い、昨今では株主優先の経営を余儀なくされる流れになってきている。
株価を上げる経営に専念しなければならず、日本的経営の特徴とも言われた、将来のために目先の損に目をつぶるようなことは簡単にはできなくなっている。
それが日本企業の力を削ぐことになっているという指摘もあるが、株主優先の風潮と制度の中では株主を無視できないのが現実だ。

　そうした問題を解決してしまうには、自ら上場を廃止してしまうに限るのだ。上場維持のためのコストもかからないし、
敵対的買収に神経を尖らせる必要もなくなり、目先にとらわれず長期的な経営戦略も立てられる、というわけだ。


http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/35325

「一流の証し」を手に入れたい経営者たち

　そうなると、「なぜ上場したのか」という疑問がわいてくる。言うまでもなく、上場は簡単なことではない。
認めてもらうだけの決算内容にしなければならないし、手続きのためのコストと人的エネルギーも莫大なものになる。

　上場の目的は、株式を公開することで市場から直接、資金を集めることにある。しかし、日本の企業には、もう1つの上場の目的があった。

　それは、「一流の証し」を手に入れることだ。自社が上場した年を指して、「このとき、うちもやっと一人前になりました」と言う経営者と少なからず会ってきた。
そういうとき、上場して市場から資金調達ができた喜びよりも、「一流になった」という満足感の方が強く伝わってきたものだ。

　実際、「一流企業」と言うとき「上場企業」を指す風潮は現在でも色濃くある。日本の企業文化と言ってもいい。

　バブル経済華やかなりしころは、賃貸マンションの募集に「上場企業の社員に限る」という冗談みたいな条件がつけられていたこともあった。
いくら経済的に豊かでも未上場企業勤務では、快適なマンションをリーズナブルな価格で借りることができなかったのだ。

　もっとも、上場企業よりも格段に高い賃金を払える未上場企業はそんなに存在していなかった。
だから、間違いなく賃料を払ってくれるかどうかを判断するのに、「上場企業」は有効な指標ではあったのだ。

　だからこそ、一流になるために上場を目指したのだ。市場からの資金調達という本来の目的が必要だったわけではなく、
一流と認めてもらうために巨額なコストとエネルギーを使って上場を果たした企業も少なくなかったはずだ。

会社の変化を敏感に察知した取引先

　福岡県内と熊本県の一部で店舗展開するスーパーマーケットの「ハローデイ」は、20期連続の増収を果たしている。
全国展開の大手スーパーも無視できない存在になりつつある地方スーパーで、「日本一、視察の多いスーパー」としても知られている。

ははは

　そのハローデイは、未上場企業である。10期連続増収という実績で上場基準を満たさないはずはないのだが、それでも未上場なのだ。正確に言えば、同社には上場を断念した歴史がある。

　同社は2002年に上場の準備を始めた。そのために人材を集め、財務内容を整えていった。その途中で、上場を断念したのだ。

　理由は、取引先から「最近、優しくなくなった」という声が聞かれるようになったからだ。
会社の雰囲気も暗くなってきた、と加治敬通社長も考えていたからである。上場に向けて財務内容を整えるためには、一切のムダを省かなければならない。
その「ムダ」を省くことに熱中すると、取引先のことも顧客のことも疎かになってしまう。それが、優しくない、暗くなった、につながってしまったのだ。

　この状況に加治社長は、取引先や顧客を第一に考え、明るい雰囲気で顧客を迎えることで小売業は成り立つ、と改めて考えた。
上場のために企業として大事なことを失ってしまっては企業としての将来はない。それで、上場を止めた。だから、増収を続けられる今日がある。

　もしも加治社長が、「上場は一流の証し」という考えに固執していたら、現在のハローデイが存在していたかどうか分からない。

　それでも上場を止められたのは、同社の上場の目的が市場からの資金調達ではなかったからでもある。
株式を公開して資金を集めなければ出店もできない状態の中で上場を断念していれば、これまた今日のハローデイはなかった。

　現在のところ、同社には上場の意思はない。「株式公開で資金調達をしなくても、問題なく銀行が融資してくれますからね。
それは現在も、上場を考えていた当時も変わりません」と、広報担当者は胸を張る。

「一流の証し」意識を捨てる経営者が増えてきた

　直接金融より間接金融を主としてきた日本の企業は、実は上場に固執する必要はなかった。それでも固執してきたのは、「一流の証し」だったからだ。
ハローデイにしても、上場を考えたのは「一流の証し」意識があったからに違いない。

　しかしハローデイの加治社長は、その意識を捨てることができたのだ。

　同じように、「一流の証し」意識を捨てることができる経営者が増えてきたことが、自ら上場を廃止する企業が増えてきている要因の1つだと言える。
上場に関する日本的な意識からの脱皮である。

　もちろん、市場からの資金調達が意味をなくしたわけではない。逆に、それの持つ意味が大きくなってきているのも事実だ。

　だからこそ、「一流の証し」意識だけで上場を目指すと、敵対的買収のターゲットにされたり、株主に経営方針を否定されるということになりかねない。
自ら上場廃止する意識が広まりつつあることは、古い殻を打ち破り、株式市場を本当の意味で活用していくための第一歩なのかもしれない。

この思想は昔からあると思っていたが

吉本もMBOしてたね(ﾆｯｺﾘ)

一方で上場がゴールというのも又事実

とてつもない闇を隠すために赤字まで出してTOB、上場廃止して
身内だけで株主をがっちり固めた会社もあるよ。

上場ゴール詐欺

最近の上場は株式発行業とか上場ゴールが多すぎるわ

前にいた会社が上場記念日ってのがあって休みだった。普通は創立記念日だろ。しかも東証２部だし。

お前らの会社は上場してるの？

>>13
一部上場してるよ

特に外国人株主がうざかったりするしな
配当出すより銀行に利子払うほうが安いと判断したら上場廃止も選択肢のひとつ

>>13
してるけど、連日安値更新してるよ

上場ゴールしてからも持ち続けるのは超優秀な経営者からスーパーバカだろ
少なくともFBのファッカーバーグはバカであったが…ｗ

自分の会社の株を自分で持って自分自身がその筆頭株主の人って何

>>14
いつ全部上場するんだよ

株式会社は有限責任なのだ。

うまいもの見つけたらこっそり食べるのがコツやで！

社長がこの会社はワシのもんだ！と叫ぶ素敵な上場企業だった

ヤフーファイナンスの掲示板である事ない事書かれてるの見ると笑ってしまう

A:ここって○○の製品に関ってるんだと
B：こりゃ爆上げ来るな
C:うぉおぉぉおおお

1mmも関わってねーよ

話題作って高値売り出し
↓
悪材料出して暴落
↓
MBO

>>24
その手が

上場企業社員なだけで銀行からローン組むときも全然違う
結婚率も高い

銀行が融資してくれるのなら、そのほうがいいわな。

YKKか

リクルートは非上場
これ豆な

サントリーも非上場だったな

上場しないと創業者がもうからないじゃん

世界一の不正市場・東証に上場とか恥以外の何者でもないだろ

国の借金が１０００兆円超えた今、借金する事を前提としたライフプランが当たり前で一人前の大人（笑）だという
>>26みたいな考え方が特に若い世代から否定され始めている
日本だけではなく世界中で破綻しつつある経済社会だからこの波は止まらない
身の丈にあった生活が一番だって

別に否定してるわけではないが

上場しないと不正し放題だから急激に会社を大きくしたいために資金が必要な経営者以外はメリットがない
非上場企業のオーナーの好き勝手さは尋常じゃない、企業診断士や企業弁護士が絶句するような経営者がゴロゴロいる

>>19
面白いと思うよ

遅ればせながらオリンパスの件で俺ですらそう感じるようになったなぁ
じゅんを

上場云々の前に、労働基準守ってくれ。

ザッカーバーグ先生が一番そう思ってるはず
うちの会社は上場してるけど銀行のオモチャだよ

上場してない会社ってなんなの？

優良企業とか言われつつも
実際は終電帰宅でも早く帰ったねｗって言われる件

残業代の搾取で太る企業

株主に逆らえないからな

金銭面では上場した方が良いんじゃないの

経営者なら中小の非上場が一番おいしいだろうね。

>>33
そういう糞みたいな妄想大っ嫌い

世界的な非上場企業
・ボッシュ
・カーギル

知ってた

>>44
給料買い叩けるし
法律は適用されないしw
実質年収億超えるやつ多い

東証は信頼に値しない

上場会社で経理やってるけど、絶対非上場の方がいいと思う。
余分なコストがかかりすぎるし、制約多すぎ。

いやもう民が狂信的に崇拝してきた上場大手信仰も崩壊しまくってるな

>>46
ベクテル

>>22
日本電産さんチィーッス。

実際はスレタイ通りなんだが団塊の世代はまだ拘る人が結構多い

>>46
ヤンマー

そういえばネクソンどうなったん毛？

株式相場のとばっちりをうけるのはもうたくさん

嫌儲もニュースカテゴリへの上場をせずに
あえて雑談2にとどまっている

全部上場はいつになるのか

会社の一流度と社員の暮らしの一流度が違う時代

一部上場企業で働いてます！
↓
すき家でバイト

>>22
そりゃまあ社長が株式過半数の筆頭大株主だったりしたら
会社はワシのもんだ！と叫ぶのは当然のことじゃね

>>15
外国人株主は株主優待とかも嫌うからな
外国に住んでいてはお買い物券も使えないし商品も要らないから
とにかく金寄こせ配当寄こせになる

こないだこんな夢を見たときは、仕事のしすぎだと思った。

いきなり課長に
「○○君、今日は株主総会で、キミにも出てもらうから」
といきなり言われ、とまどうままオフィスに入ると、
そこには既に我が社の株主大集合。
普段はありもしない壇上に上げられ、前年度の事を喋れと言われるが
そもそも新入社員なので何もわからない。
「えっと、えっと……」と壇上でモジモジしてる俺を見るに見かねた課長が
俺を無理矢理に舞台袖に戻し、時間を稼ぐからその間に考えろといわれる。
そう言い放つや否や、課長は元気よく舞台上に飛び出し、
「ハイハイハイハイ、ここでお集まりの株主の皆さんには
　社長による今年度の抱負をラップで聞いてもらいま〜す！」
と言い、ミュージックスタート。
すると株主たちから割れんばかりの歓声と拍手が飛び出し、
B-BOY風ファッションの社長登場。
「ここでTOUJO！　俺がDAIHYO！　狙うはTOUSHO！　一部JOUJO！
　株価JOUSHO！　時期はSOUSHO！　今日の昼飯餃子のOUSHO！
　（ドゥ〜ン　ドゥンドゥンドゥ〜ン　キュワキャキャキャッキャキュワキャ！）
　景気最悪！　襲う災厄！　かかる重圧！　耐える重役！
　荒ぶる時代を生き抜き！　そして毎日銀座で息抜き！
　今日もあの子のプレイでヌきヌき！　そして嫁ハン激怒でメシ抜き！
　SAY　HO！（HO！）　SAY　HO　HO　HO　HO！」

そんなところで目が覚めた。俺、頑張りすぎだろ。

>>18
経営陣から引退しても筆頭株主として会社の経営に影響力を行使できる

>>28
YKKは社員や取引先以外の無関係な第三者が株を買い取ることについては
えらく神経質だね
とはいえあそこは外部に出回る株については
社員持株会が激安で買い取るくらいしかしないので
誰もなかなか手放さないけど

>>32
いい加減にそろそろ東京電力は日経平均銘柄から外すべき

>>66
譲渡制限ないの？

未だに日経225採用してる経済指標が既に時代遅れ
経済新聞社が適当に選別した企業の株価で一喜一憂してるんだもん
東証一部1700銘柄の全平均出せるんだから、そっちにすりゃいいのに