訪日外国人数、震災前水準に回復 格安航空が寄与
日本政府観光局(JNTO)が24日に発表した4月の訪日外国人数は78万800人と前年同月の2.6倍に増えた。
東日本大震災前の2010年4月実績(約78万8200人)にほぼ並ぶ水準を回復した。中国、台湾、タイからが好調だった。
韓国と欧米からの訪日客の回復は遅れている。
アジアからの訪日客が増えたのは、格安航空会社(LOC)など新規路線の就航・増便の効果が大きい。
アジアは全て震災直後だった昨年4月の数倍に急回復した。
欧米各国からも昨年4月よりは回復したが、年間で過去最高だった10年4月の水準には届いていない。
タイからは単月として過去最高の4万800人。台湾も10年4月実績も上回った。
中国は10年4月実績にわずかに届かなかったが、ビザの発給要件を緩めた効果で、個人旅行者が増えている。
訪日客の回復で、家電量販店では外国人客の消費が目立つ。ビックカメラでは4月の免税品の売上高が前年同月の約10倍となった。
大半が中国人客で「定番の炊飯器や腕時計などの高額品の人気が高い」という。
アジアのなかで例外的に訪日客の戻りが鈍いのが韓国で、15万2500人と10年4月の約8割の水準にとどまった。
「韓国では放射能汚染への懸念が強いうえ、円高・ウォン安も重荷となった」(日本政府観光局)
http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819691E0E6E2E29C8DE0E6E2E7E0E2E3E09797EAE2E2E2