別つがいもカラスに卵とられる
佐渡で自然に放され、初めての繁殖が期待されているトキのつがいのうち、卵を抱いていたつがい
の巣から、10日の朝、カラスが卵1つを奪ったことが確認されました。
トキは、その後も卵を抱くような行動を続けていることから環境省では、巣には、まだ卵が残っているとみて
観察を続けています。
10日の朝、カラスに奪われたのは、4歳のオスと2歳のメスのつがいの卵です。
環境省によりますと、けさ7時半ごろ、卵を抱いていた2歳のメスが、何かに驚いたように巣を飛び立ったあと、
すぐにハシブトガラスがくちばしで卵一つをくわえて奪っていったということで、トキが巣を空けたのは、
わずか10秒ほどだったということです。
その後トキは、再び卵を抱くような行動を続けていることから、環境省では、巣には、まだ、卵が残っているとみて観察を続けています。
このつがいの巣の周辺では、たびたびカラスが近づいていたため卵が狙われることが心配されていましたが、
9日、まもなくふ化する予定だった別のつがいの巣にもカラスが2羽飛んできて卵を食べたような様子が見られたことから、
このつがいでの今回のふ化は難しくなったばかりでした。
鳥の生態に詳しい新潟大学の永田尚志准教授は「きょうはカラスの頭脳プレイです。1回やられたということはまた、
カラスにやられるかもしれない。トキが学習して、絶対に巣を空けないということをできるかどうかです」と話していました。
http://www.nhk.or.jp/lnews/niigata/1034339061.html