NYで息子が母親殴り死なす、てんかん発作で
米ニューヨーク・マンハッタンの刑事裁判所で11日、てんかん発作の苦しみの中で母親を殴り殺した容疑で19歳の青年が
起訴された。
http://jp.wsj.com/var/plain_site/storage/images/media/images/120412_wachtel.jpg/10046515-1-jpn-JP/120412_Wachtel.jpg.jpg 第2級殺人で起訴されたのはヘンリー・ワクテル被告。同被告が10日夜、てんかん発作に襲われた際に、母親のカリン・ケイ
さん(63)は電話で救急車を呼ぼうとした。検察によると、この10分間の通話は録音されており、この中に彼女が襲われる物音が
入っていたという。
グレーブズ地方検事補は「息子のために救急車を呼ぼうとしていた母親を殴る物音が録音されている」とし、「そこには『彼が
追ってくる。やめて、やめて』という女性の声が聞こえる」と述べた。
同検事補は、背景には叫び声とうめき声が聞こえるとし、「その後に、『ママ、ママ、死なないで』という男性の叫び声が聞こえ
る」としている。警官がマンハッタンの西55丁目のアパートに到着すると、そこには被告が「血にまみれ、どう猛な目つきをし、
非常に興奮しているような」状態でいたという。
警察関係者によると、マンハッタンの高校で英語の教師をしていたケイさんは、「頭部にひどい外傷」を負って床に倒れていた。
彼女は病院に運ばれたが、午後1時50分ごろに死亡が確認された。
フォーダム大学1年生の被告はてんかん治療用のさまざまな薬を服用している。逮捕されたあと被告は、事件の記憶がないと
話し、弁護士を呼ぶよう求めたという。
被告は11日に、裁判所での審問の前に弁護士に会った際、感情的で活気に満ちているように見えた。ジーンズとフットボール
ジャージーを身に付けた被告は審問のときにはうなだれ、検察が緊急電話の通話内容を読み上げると、目に涙を浮かべた。
弁護士によると、被告は数年前にてんかんを発症し、その後薬を服用している。弁護士は「これが悲劇的な状況であることは
誰もが承知している」とし、「これには大量の薬が絡んでいて、これが時として予想外の結果をもたらすということも、誰もが承知
している」と強調した。
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