「我が家の文革ミニ歴史」ブーム
先月下旬、新聞や雑誌を売るニューススタンドの前で足が止まった。そこに並んでいた政治、社会問題系の雑誌のカバーに軒並みと言っていいほど温家宝首相の写真が使われていたからだ。
店先からその様子を眺め回しながら、温家宝の顔がこんなに並ぶのは久しくなかったなぁ、と感慨深かった。
就任当初こそ農村改革だの、親民宰相だのと話題を振りまいて大人気だった温家宝という「人物」が、だんだんその話題も尻つぼみに終わることが増えてから、
単独誌ならともかく、一度にこれだけの数の雑誌のカバーを飾ることはこの数年なかったように思う。
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それだけではない。あの記者会見でもう一つ温の記者会見でネットが騒然となった場面があった。
それは「ここ数年、体制改革について何度も語っておられるが、それはなぜか? 難点はどこにあるのか?」という外国メディアの記者の質問に答えた時だった。
「ここ数年、確かにわたしはたびたび政治体制改革についてかなり全面的に具体的に触れてきた。それはわたしの責任感からくるものだ。
『四人組』を打倒して以来、歴史問題について何度か決議が行われ、改革開放も実施された。
しかし、『文革』の間違いと封建的な影響は未だに完全には取り除かれていない。
経済の発展に伴ってまた、分配の不公平、誠実さの欠落、汚職腐敗などの問題が生まれた。
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そして4月はじめに祖先の墓を参る習慣のある祝日、清明節の三連休を迎えた頃、
中国国産マイクロブログ「微博」で、「我が家の文革ミニ歴史を語ろう」という呼びかけが起こり、
それぞれのユーザーのうち年長者は自分が見たこと経験したこと、若いユーザーは周囲から聞かされた、
当時家族や親戚の間で起こったこと、そして今の自分につながる家系を語り始めた。
以下ソース
ttp://www.newsweekjapan.jp/column/furumai/2012/04/post-485.php