一日限りの内部公開 府中の旧陸軍白糸台掩体壕
府中市が史跡公園として整備した「旧陸軍調布飛行場白糸台掩体壕(えんたいごう)」(白糸台二)の竣工記念式典と内覧会が、二十七日午後二時から行われる。
掩体壕は、太平洋戦争中に航空機を敵の攻撃から守るために造られた格納庫で、調布飛行場周辺では一九四四年六月から九月にかけ、六十基ほど造られたという。現在は府中、三鷹両市に二基ずつ残っている。
整備された掩体壕は、最大幅一七・二メートル、奥行き一二・一メートル、高さは最大三・五メートル。当時、首都東京を守る防空隊の主力戦闘機だった「飛燕(ひえん)」がちょうど収まる大きさという。
二〇〇八年十一月に市の史跡になり、事業費約二千八百万円をかけて公園化した。市内のもう一つの掩体壕は、個人宅の敷地にあり非公開という。
「調布飛行場の掩体壕を保存する会」の会員で、戦時中に掩体壕を造った経験者も式典に出席する。普段は入れない内部も内覧会で公開し、市職員が解説する。入場無料、当日会場へ。
文化財保存のため、二十八日以降、内部に自由に入れなくなるが、外からの見学はいつでもできる。問い合わせは、市ふるさと文化財課=電042(335)4387=へ。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20120324/CK2012032402000025.html