佐世保市は21日、同市鹿町町で、利用者をバス停まで送迎する予約型乗合タクシーの社会実験を始めた。
マイカーなどがない交通弱者対策が目的。7月20日まで続け、利用率や利用者へのアンケート結果を基に、本格導入するかどうかを決める方針。
鹿町町にはタクシー会社がなく、バス路線は南北に走る西肥自動車だけ。自宅からバス停が遠い高齢者などが不便さを訴えており、市は対策を検討していた。
実験は、鹿町町の北部と南部を3地区ずつに分けて実施。委託を受けた同市江迎町のタクシー会社2社が、
それぞれの担当地域の地区ごとに週2日、1日4往復運行する。日曜は運休。
利用する場合は、前日までにタクシー会社に住所やバス停(指定された7か所から選択)、希望時刻などを電話で連絡する。
運賃は利用するバス停によって片道300円か600円で、通常の半額以下。差額は市が委託料として2社に支払う予定で、実験中は180万円を見込んでいる。
21日、鹿町行政センターで出発式が行われ、朝長則男市長は「住民の声を十分に聞き、今後、他の交通不便地区にも広げていけたら」と話していた。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/nagasaki/news/20120322-OYT8T00075.htm