しかし、これは本来とんでもない話です。パチンコで想像してみてください。
座った台がなかなか当たらないと、店員が出てきて、「ちょっと変えますねぇ」と出玉率調整をします。
すると突然当たり始め、プレイヤーはほくほく。ところが最初の損を取り返しそうになったところで、
またまた店員が出てきて、「ちょっと変えますねぇ」と出玉率調整。あれ? 急にでなくなったぞ? おかしいな? さっき当たったから、
また当たりがくるかもしれないと金を注ぎ込み、結局最初の時より大負けしてしまいました。こんなこと店がしたら、店員がぶん殴られますよ。
もちろん殴る必要はありません。警察に通報すれば一発でアウトです。出玉率調整は、風適法の禁止行為。実際に逮捕される店主が出ています。
「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」(風適法)
第9条第十(著しく射幸心をそそるおそれのある遊技機の基準)
遊技の公正を害する調整を行うことができる性能を有する遊技機であること
遊技の結果が偶然若しくは客以外の者の意図により決定されるおそれが著しい遊技機であること
そもそもですね。警戒してる相手を小額で勝たせ続け、調子に乗って大金を掛けたところを一気に巻き上げるというのは、
イカサマ博打の常套手段です。それこそ日本では「丁半博打」のころからある、古ーい手法ですよ。そんなもの違法に決まってるじゃないですか。
人の出入りを監視し、逃げられないように確率を調整する。「生かさず、殺さず」でカラカラになるまで絞り取る。
それをソーシャルゲームの皮をかぶせるだけで、「新しい産業だ」「次代の旗手だ」ともて囃すのは、はたして正しいことなのか。
つずく