JR京葉線:新宿−海浜幕張を直通、りんかい線経由で臨時運転 県など定期化期待 /千葉
JR京葉線で6日、海浜幕張駅と新宿駅をりんかい線(大崎−新木場)経由で直結する臨時団体
列車が走った。JR東日本などによると、りんかい線経由の直通列車が海浜幕張まで走るのは
初めて。両線の直通運転は約10年前から県や千葉市などが要望し続けており、関係者は
「これを機に直通運転の必要性をアピールしたい」と期待を高めている。
列車は「第37回国際食品・飲料展」(FOODEX JAPAN2012)の招待客専用。同展を主催
する日本能率協会がチャーターし、9日までの期間中、新宿から海浜幕張まで6両編成で運行
する。一般客は乗れないが、途中の渋谷、大崎両駅に停車し、りんかい線経由で新木場から
京葉線に入る。所要は約1時間。
幕張メッセなどによると、同社や県、千葉市などは02年にりんかい線と埼京線の直通運転が
始まってから、ほぼ毎年JR東日本などに京葉線との直通運転を要望。実現すれば京葉沿線から
渋谷、新宿などへの利便性が格段に向上するほか、埼玉や神奈川方面との所要時間短縮にも
つながる。近年は国際線が増えた羽田空港から幕張への誘客手段としても注目される。
しかし、団体・臨時列車以外の定期列車の直通が実現するめどは立っていない。関係者によると
「直通させた場合、京葉線から新宿方面に直行する乗客から、りんかい線の運賃を回収する機会が
ない」などの障害があるという。
それでも今回の臨時列車に対する期待は大きい。海浜幕張駅では6日、幕張メッセの中村俊彦
社長が到着列車を出迎えたほか、県のマスコット「チーバくん」も登場。幕張メッセの担当者は
「今後も臨時列車を走らせて、実績を積み重ねたい」と前向きだ。【小林祥晃】
http://mainichi.jp/area/chiba/news/20120307ddlk12040121000c.html