小海町は、本年度遊休農地対策として栽培を奨励した「鞍掛(くらかけ)豆」を使い、町内の「小山豆腐店」と協力して、
豆腐「くらかけまめ豆富」を作った。町の新たな特産品を目指し、町内のスーパーや町農産物加工直売所で17日から
本格的に売り出す。
鞍掛豆は大豆の仲間で、黄緑色に黒い模様が入っている。おととし自家用に鞍掛豆を作った町内の農家が「味が
良いので生かせないだろうか」と町産業建設課に相談。同課が豆腐作りを提案した。試作した豆腐がおいしかったため、
昨年春に町が全量を買い上げることなどを条件に栽培農家を募集。町内の8軒が1・3ヘクタールで栽培した計1トンを
買い上げた。
豆腐は少し緑がかった色で、食べるとまろやかな豆の風味が広がる。そのまま何も付けずに食べても、塩を付けて
食べてもおいしいという。
県農業技術課によると、鞍掛豆は長野市や県内中山間地などで作られている。町産業建設課によると、これまで
町内では自家用に作る人が少数いるだけだったという。
町内の遊休農地は約90ヘクタールで、総農地面積の1割ほどあり、町はこれまでもソバやニンニクなど高齢者でも
作りやすい省力作物の栽培を奨励してきた。同課は「豆腐の味には自信がある。収量が上がれば、農家にとっても
良い収入源になる」としている。
豆腐は1丁300円前後の予定。豆の量からみて、秋ごろまで販売できる見込みだ。問い合わせは同課へ。
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