中日に“野獣ルーキー”が出現した。ドラフト3位右腕・田島慎二投手(22)=東海学園大=が13日、ドラフト
2位の西川健太郎投手(18)=星稜高=と一緒に、沖縄・読谷村の2軍宿舎近くの牛舎を訪問。荒々しい闘牛
相手に、強心臓ぶりと豪腕ぶりを見せつけた。
オフのこの日、ルーキーが“対決”したのは、前徳之島軽量級のチャンピオン牛である10歳の嵐。軽量とは
いえ、体長は2メートル50センチ、体重は860キロの巨体を誇る。大きな相手に初めは「えっ、これに乗る
の!?」と恐れていた田島だが、徐々に血が湧いてきた。西川に続いて、手綱もなしに一気に嵐に飛びかかると、
一瞬で背中を奪う。その後は怖がっていたのがウソのように「すごい楽しいっ!」と余裕の表情で乗りこなした。
闘牛の背中にまたがる西川(中央左)と田島(同右) それ以上に驚いたのが田島の腕力だ。興奮する嵐に
後ずさりする西川を横目に、関係者から(牛を制御する)手綱を渡されると、いとも簡単に黙らせた。暴れ出すと
関係者でも制御するのが難しい闘牛。その中の「王者」の鼻面を、あっさり締め上げる豪腕ぶりには、「うちの
厩舎(きゅうしゃ)に欲しいほど」と、これまで4〜5頭の横綱を育てた比嘉拳雄さん(82)が転職を勧めたほど
だった。
今キャンプでは、12日に1軍キャンプを体験。ブルペンで岩瀬や吉見の投球を目の当たりにし、「違いを感じた。
もっと下半身でしっかり投げないといけない」と毎日が勉強の日々を送っている。「すごい気迫だった。僕も
(嵐のように)打者に向かっていきたい」と“ライバル”からも闘争心を伝授されたルーキー右腕。身につけた
「闘牛投法」で1軍切符をつかみ取る。
http://hochi.yomiuri.co.jp/osaka/baseball/npb/news/20120214-OHO1T00028.htm いらい55