記者が選ぶ今週はコレ!・ポップス:神保彰がアルバム2作
暗い話題が氾濫(はんらん)する世の中ゆえ、たまにはスカッとする音楽を聴きたくなる。
ジャズドラマー神保彰が2枚同時発売した「スマイル・スマイル」と
「ジンボ・デ・カヴァー」(キング)は、そんな気分の時にぴったりである。
神保は、「カシオペア」のメンバーを経て、バックトラックに合わせて1人で演奏する
「ワンマン・オーケストラ」を発案するなど、独自のドラム世界を構築し、世界的音楽家の位置を固めている。
「スマイル……」は、ベースのエイブラハム・ラボリエルとピアノのオトマロ・ルイーズによるトリオ編成を軸に、
アレン・ハインズ、カール・ヴァーヘイエンのギターを起用し、新作オリジナルを演奏。
「カヴァー……」は、「ミッション・インポッシブル」「リベルタンゴ」「ジムノペディ」など、
「ワンマン・オーケストラ」ツアーでの人気曲をトリオ演奏したもの。
いずれも、緻密でいながらパワーみなぎる快演で、聴く者を爽快にさせてくれる。
増税など苦難に立ち向かうためにも……。【川崎浩】
http://mainichi.jp/enta/music/news/20120213dde012200011000c.html