スレタイ こまりごとがあったら まかせてね
困り事 手伝います 習志野吹上苑町会おたすけ隊
やってみよう すっきりするぜよ 人助け−。こんな川柳を合言葉に、日常生活のちょ
っとした困り事を手助けするボランティア組織が習志野市の町会にある。その名は「吹
上苑町会おたすけ隊」。「活動がほかの地域にも広がれば」と行政も注目するが、こう
した地域力の担い手にも高齢化の波は押し寄せている。 (小川直人)
「電球を交換してほしい」「粗大ごみが捨てられない」。高齢者らが自分ではできない
ことを隊員が助ける。「サクラが見たい」というお年寄りを花見に連れ出したり、若い世
帯の子育て相談に応じたりもする。
吹上苑町会は、習志野市本大久保と同市屋敷の一部で、約百七十世帯の約四百
人が暮らす。東京オリンピック後の昭和四十年代に移り住んだ人が多く、今は高齢者
の割合が高い。地域は高台に囲まれて坂や階段が多い。このため、日常生活に不便
を感じる人が増えているという。
「助け合って住みよい街に」と、町会のメンバーが集まって四年ほど前におたすけ隊
隊員は五十〜八十代の約三十人。
隊員二人で二時間作業すると利用者に五百円を負担してもらうが、軽作業を無報酬
で行うことも多い。
隊長を務める藤下進さん(71)は「仕事を引退した世代を中心に、ボランティア精神
やお世話になった地域のためにという気持ちでやるべきことだと思う」と話す。隊員た
ちも「『助かったよ』と言われるのが何よりうれしい」と口をそろえる。
こうした活動を、同市市民協働推進課は「市が届けたい防災情報などを活動を通し
て地域の隅々まで行き渡らせてくれる。行政の補完的な役割を果たしている」と歓迎
する。地域にも認識されつつあるが、隊員があまり増えない悩みもある。男性隊員(6
9)は「中心メンバーはそろそろ助けられたい側だからね」と隊員の高齢化を心配する。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/20120212/CK2012021202000123.html