トヨタ自動車は7日、国内外のグループ全体の事業を含めた2012年3月期連結決算
(米国会計基準)の業績予想を上方修正した。本業のもうけを示す営業利益を前回12月
時点の予想から700億円引き上げ、2700億円とした。欧州では債務危機の影響が読め
ないものの、日本や北米、アジアでは市場が伸びると判断。新型車の積極投入で業績
改善を狙う。
中国を除くグループ全体の世界販売台数は、前回発表から3万台増の741万台になる
と予想。国内市場は新型ハイブリッド車「アクア」などが好調で、エコカー補助金の追い
風も受ける。
海外でも米国で景気回復を見込み、19車種で新車投入して、販売増を目指す。生産の
効率化や部品共有化、輸入部品使用などにより、コスト削減も同時に進める。
この結果、売上高では1000億円上積みして18兆3千億円に、純利益は200億円増の
2千億円に、それぞれ上方修正した。
上方修正後も、東日本大震災とタイ洪水の影響で、営業利益が前期比で42・3%減。
年間の減産台数は合わせて約40万台に及び、減益額は震災で1600億円、洪水で
1100億円と見込む。輸出採算に苦しむ国内事業では、営業損益で赤字脱却はできず、
赤字額は4900億円の見通し。
11年4〜12月期連結決算は、売上高が前年同期比10・2%減の12兆8811億円、
営業利益は72・3%減の1171億円だった。
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2012020790204229.html