火星に2つの海が存在した公算大 欧米共同チーム
CNN) 火星で30億〜40億年前、少なくとも2カ所に海が存在していた可能性が高いとの見解を、欧米の共同研究チームがこのほど発表した。
欧州宇宙機関(ESA)の火星探査機「マーズ・エクスプレス」に搭載されている地下探査レーダー「MARSIS」からのデータを、仏グルノーブルに
ある天体物理学の研究所と米カリフォルニア大学アーバイン校の科学者らが分析。地下60〜80メートルまでの部分に、かつて海だった
ことを示す堆積物や氷が存在しているとの結論に達したという。
海があった形跡は、同じ地域の2カ所にみられる。チームによれば、一方の海は火星が今より温暖だった約40億年前に存在した。もう一方の海は
約30億年前、隕石などの衝突で氷が解けてできた可能性がある。ただ、この水は短期間のうちに蒸発したか、再び凍結したとみられる。
チームによると、一時的に海になっただけでそこに生命が誕生したとは考えにくい。生命存在の可能性を探るには、長期間にわたって水があった場
所や時期を見つける必要があるという。
http://www.cnn.co.jp/fringe/30005525.html