児童相談所の保護所パンク
親からの虐待を受けた子どもや非行の子どもを緊急に保護する
広島市児童相談所(東区)の一時保護所が収容力不足に陥っている。
保護の必要な子どもの背景が複雑化し、家庭から引き取る期間が長期化しているためだ。
市は保護スペースを確保するため2012年度、民間の児童養護施設との業務委託契約を結ぶ方針でいる。
一時保護所は児童福祉法に基づき、児童相談所が必要に応じて併設する。
子どもの安全確保が必要と判断した場合などは親の承諾なしに2カ月以内をめどに入所させている。
11年度の保護児童数は11年11月末現在で延べ186人。
5年前の06年度同期(188人)とほぼ同じだ。
だが11年度に保護児童数が20人の定員を上回った日数は11月末現在で48日。
06年度の年間25日を既に大幅に上回る。
市児童相談所は
「子どもや家庭が抱える問題が複雑化し、保護が必要な期間が長期化しているのが一因」とする。
11年度は保護が最長4カ月に及んだ事例があった。
一時保護所には現在、性別、年代別に9室ある。
定員を超える日は2人部屋を3人で使うこともある。
市児童相談所は
「精神的に不安定で個別にケアしたい子どもも多い。スペース確保を急ぎたい」とする。
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201202020191.html