国家試験の委員 解説書執筆で辞任
高齢者や障害者などの支援を行う社会福祉士の国家試験の試験問題を作成する委員会の副委員長を務める大学教授が、
過去問題の解説書を執筆していたことが分かり、試験の公平性に疑念を招くおそれがあるとして、大学教授は委員を辞任しました。
辞任したのは、日本社会事業大学社会福祉学部の若穂井透教授です。厚生労働省によりますと、若穂井教授は、
平成14年に社会福祉士の国家試験の問題を作成する試験委員に就任し、平成18年からは副委員長を務めています。
先月になって、厚生労働省に、教授が委員会の規程でふさわしくないとされている過去問題の解説書を執筆しているとの指摘が、外部から寄せられたということです。
厚生労働省が調べたところ、これまでに出版された若穂井教授の書物は、過去の試験問題を掲載していたことから、解説書に当たると判断し、
教授に対し、試験の公平性に疑念を招くおそれがあると指摘したということです。これを受け、若穂井教授は2日付けで試験委員を辞任しました。
若穂井教授は、「学術的、専門的な見地からの著作で試験問題の解説書ではないと考えているが、厚生労働省からの指摘を受け、委員を辞任することにした」と話しています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120202/k10015724651000.html