シャープ堺工場で5割減産 液晶パネルの主力生産拠点
2012.2.1 14:12
シャープが薄型テレビ向け液晶パネルの主力生産拠点である堺工場(堺市)で、在庫圧縮のため5割程度の減産に乗り出すことが
1日、分かった。期間は1カ月以上になる見通し。稼働率低下が収益に影響し、
2012年3月期の連結最終損益(従来予想は60億円の黒字)は3期ぶりの赤字になるとみられる。同日午後に発表する。
堺工場は09年に稼働を開始し、40型テレビ換算で月に約130万台分の液晶パネルを生産する。
60型以上の超大型テレビは北米を中心に売り上げを伸ばしているが、国内では地上デジタル放送への移行に伴う特需の反動や、
年末商戦の不振などでテレビ市場が低迷していた。
東日本大震災の影響で工業用ガスの調達が困難になっため、堺工場は11年4月から1カ月間操業を中止。
同年4〜6月期に約260億円の関連損失を計上した。大規模な生産調整はこの1年で2回目となる。
韓国勢との競争激化や歴史的な円高を受けて採算が悪化し、国内のテレビ向けパネル事業は縮小傾向にある。
パナソニックはプラズマテレビ用パネルの尼崎第1、第3工場(兵庫県尼崎市)の生産を今年度内に停止し、
液晶テレビ用パネルの茂原工場(千葉県茂原市)も売却するなど、生産態勢の見直しを進めている。
ソニーも韓国サムスン電子と合弁生産を解消。シャープは亀山第2工場(三重県亀山市)をスマートフォン(高機能携帯電話)や
タブレット端末向けの中小型液晶パネルに生産をシフトしている。
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120201/biz12020114130019-n1.htm