パトレイバーの魅力 朝日デジタル版に連載中の押井守講座も3回目
読者をほとんど顧みず、悪ノリして続けてきた「押井守が面白いほどよく分かる『犬・鳥・魚』講座」。
今回はまず、初期の代表作「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」(略称BD)を読み解くところから始めましょう。
(中略)
カメと飛行船の共通性とは?なんてネタを前々回からふっていましたが、飛行船は魚のような形をしているのに空をゆく存在。
やはり鳥と魚の両面を持つ不吉な存在です。「機動警察パトレイバー2」で大活躍する飛行船を
「BD」や「イノセンス」のカメと重ね合わせて喜ぶ。これぞ「犬・鳥・魚」論者(いや信者?患者?)の快楽であります。
さてその「パト2」は、近づこうとする〈鳥=柘植〉と〈魚=しのぶ〉を〈犬=後藤〉が防ごうとするお話。
柘植は、ラストの埋め立て地で鳥の大群に囲まれて立っています。後藤と荒川の会話の中で「神に代わって罰を下そうとする者」であるかのように語られ、
聖書の言葉「われ地に平和を与えんために来たと思うなかれ」をしのぶに送ります。名は柘植行人=告げゆく人。神、聖書、言葉は〈鳥〉属性。
「パト1」の帆場暎一(愛鳥家です)も「攻殻」の人形使いも、聖書の言葉をメッセージとして使います。みなさん〈鳥〉の仲間です。
ちなみに彼らは、言葉や情報やプログラムを操りますが決して自らの手で暴力は振るいません。暴力は魚の領域です。
以下ソース
http://www.asahi.com/showbiz/column/animagedon/TKY201201290100.html お願いします