台東・鳥越「女装図書館」が1年半−「女装子」が気軽に交流できる場に
佐竹商店街近くにある「女装図書館」(台東区鳥越1)が1月、オープンから1年半を迎えた。
女装した男性を意味する女装子(じょそこ)のための施設で、マンションの一部屋を利用した
約11坪の空間に、図書室、リビング、メークルーム、ダイニング、洗面所などを備える。
入館できるのは15歳以上の女装子または女性。
蔵書は女装関係の本を中心に約1000冊。
来館者は自由に読書ができるほか、飲食の持ち込みも可能で、お茶を飲んだり話をしたり食事をしたりとさまざまな用途に使える。
スタッフは4人が常駐。
女装初心者にメークや服装をアドバイスする「女装ガイダンスコース」も用意。
クロゼットには女装用の衣装70着のほか、靴などもそろえる。
月1回はイベントを開き、上野や新宿などに出掛けたりしている。性同一性障害の相談にも乗る。
司書の辰木ひかるさんは「もともとは女装したい人に着替える場所を提供したいと開いた。
御徒町は秋葉原に近く、女装をする人には便利なうえ、人通りは決して多くないため、女装が初めての人が外出するにも抵抗がない。
毎月延べ80人くらいが訪れるが、8割が常連。女装でだらだら過ごすことができるスペースはほかにあまりない。
気軽に交流できる場所として使ってもらえれば」と話す。
常連の一人、純子(すみこ)さんは普段は男性として会社勤めをしているが、
「ここに来るとそのままの自分になれる。居心地がよく、開館時間に来てゆっくりして夕飯を食べて帰ることが多い。
女装のまま皆と買い物に出掛けるのも楽しい」と話す。
開館時間は土曜・日曜の14時〜22時。入館料は、15歳〜29歳=1,000円、30歳以上=2,000円。
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