冷水の中 アサリ大粒 根室の沼で手掘り漁
【根室】
納沙布岬に近く本土最東端の湖沼として知られる根室市のトーサムポロ沼で、
冬の風物詩アサリの手掘り漁が始まり、28日の初競りで1キロ700円を超える高値を付けた。
沼はオホーツク海につながる周囲3キロの汽水湖。今年は結氷が一部にとどまり、つるはしを使う砕氷作業はないが、
解禁日の27日は午前10時の気温が氷点下7・1度と冷え込み、歯舞漁協アサリ部会(10人)の漁業者は
冷たい水につかり大粒の貝計600キロを水揚げ。
28日朝の歯舞水産物地方卸売市場では、直径4センチ以上の貝が昨年の同時期より63円高い1キロ725円だった。
昨年は東日本大震災の津波の影響で貝が海へ流出し、兼業するコンブ漁も記録的な不漁に見舞われた。
長山吉博部会長(44)は「心配していた身入りも十分。
いい値段で推移してほしい」と話していた。漁は4月中旬まで。
<北海道新聞1月28日夕刊掲載>
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/topic/346697.html