福岡市は、ケーブルを使わずにインターネットに接続できる「公衆無線LAN」の基地局を
市営地下鉄の駅や市役所ロビーなどに整備する方針を固めた。
国際会議や観光で訪れる国内外の人たちへのサービスを向上させ、福岡市の国際競争力を高める狙い。
設置場所を最終決定し、2012年度当初予算案に整備費を盛り込む。
公衆無線LANは、対応したパソコンや多機能携帯電話(スマートフォン)などがあれば誰でも無料で利用できる。
市が基地局を整備することで、利用者はインターネットを通して観光情報などを手軽に入手でき、
市側も災害情報などの発信が可能となる。
市は導入に向けた課題を整理するため、昨年4月に有識者による検討会議を設置。
会議が11月にまとめた報告書は「主要交通拠点を優先的に整備し、
次に観光関連拠点や公共施設などへの整備を進めることが望ましい」としていた。
天神の市役所1階ロビーは、にぎわいのある空間にするための改修を予定しており、
無線LANの整備で観光拠点としての機能を強化する。
地下鉄以外の交通拠点や観光スポットへの導入も検討している。
交通拠点や公共施設への無線LANは韓国・ソウルなどアジアの主要都市で導入が進むが、
福岡市内のサービスは現在、ホテルやカフェなど民間商業施設が中心となっている。
=2012/01/28付 西日本新聞朝刊=
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/284334