昼飯大塚古墳:葺き石や埴輪列確認 築造方法など解明へ−−大垣 /岐阜
大垣市教育委員会は26日、同市昼飯町の県内最大の前方後円墳、昼飯大塚古墳(全長150メートル)で、
古墳時代前期(3世紀)の古い特徴を残す葺(ふ)き石や、1段目平坦部で埴輪(はにわ)列を確認したと発表した。
市教委は「これまではほとんど研究が進んでいない、大王墓に準ずる規模の大型前方後円墳の築造方法、技術を
明らかにする手がかりを得た」と話している。現地説明会は2月5日午前10時と午後1時半。
同古墳は、古墳時代中期初頭(4世紀末)に築造されたが、急勾配の斜面に葺き石を張り付ける古墳時代前期に似た
特徴を残していた。埴輪は60〜80センチの間隔で、37メートルの区間で23個が見つかった。深さ約3メートル、
幅4・7〜8・4メートルに及ぶ周壕(しゅうごう)も確認された。
今回の発掘調査は09年度から4年計画で実施している古墳の保存整備事業の一環。94年度から進めてきた同古墳の
発掘調査の最後に当たり、後円部南東側の980平方メートルという広い範囲で調査をしてきた。来年度に修景整備などを行い、
13年春に歴史公園としてオープンする予定。
大阪大学の福永伸哉教授(考古学)は「長さ150メートルにも達する前方後円墳の墳丘裾部がこれだけ広く発掘調査された
例は少なく、大型古墳の築造方法を知る貴重な事例になる」とコメントしている。
http://mainichi.jp/area/gifu/news/20120127ddlk21040051000c.html