くしゃみやせきで衣服に付着したインフルエンザウイルスは、少なくとも20分間は感染力を維持することが、県立
医科大学保健看護学部などの研究で分かった。担当した池田敬子(けいこ)講師(成人看護学)は「浮遊したウイル
スを吸い込まなくても服への接触で感染する可能性もある」と注意を呼びかけている。
池田講師は学生が普段着ていた服を1.5センチ角に切り取り、くしゃみで飛ぶ量と同程度のウイルス溶液10マイ
クロリットルを付着させて空気中に放置。5、10、15、20分ごとの感染力を調べ、時間経過や素材によって変化す
るか実験した。
その結果、毛100%のセーターでは、ウイルスは20分経っても付着直後とほぼ変わらない感染力を維持していた。
綿100%のTシャツでは100分の1、ポリエステル100%のジャージーは1千分の1程度まで下がったが、接触感染
の可能性はあるという。
素材によって感染力が異なる理由は、水分蒸発量の差や電気的な性質の違いなどが考えられるという。
県立医大医学部の小山一(はじめ)教授(ウイルス学)は「マスクは必須だが、ない時にくしゃみやせきをする場合は、
手が触れにくい二の腕部分にする方がいい」とくしゃみエチケットを勧める。
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