研究中断 WHOが国際会議へ NHKニュース
毒性の強い鳥インフルエンザウイルスの研究がテロに悪用されるおそれがあると指摘され、各国の研究者が一斉に研究を中断するという異例の事態になっていることから、
WHO=世界保健機関は、来月、国際会議を開いて、研究の在り方を議論することになりました。
この問題は、毒性の強いH5N1型の鳥インフルエンザウイルスがほ乳類に感染する仕組みを調べた日本などの研究グループに対し、
アメリカ政府が「テロに悪用されるおそれがある」として、論文を詳細に公表するのはやめるよう求めたものです。
これを受けて各国の研究者39人が声明を発表し、研究の重要性を訴えるとともに、
その在り方については、議論する時間が必要だとして、ウイルスの研究を一斉に中断するという異例の事態になっています。
この問題でWHOのジャサレビッチ報道官は24日、NHKに対して、
来月16日から2日間、WHOの主催で国際会議を開くことを明らかにしたうえで、
「研究は重要だと考えるが、研究成果が悪用されるのは避けなければならない」と述べて、各国の研究者による議論で打開策を見出したいという意欲を示しました。
この国際会議では、鳥インフルエンザウイルスの研究や論文の発表を今後どのように行うのかや、
ほかにもテロに悪用されるおそれがあるバイオテクノロジーの研究をどう進めるべきかなどについて幅広く議論を行うとしています
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120125/t10015511161000.html