【カイロ時事】「兄は銃口を頭に突き付けられ、イスラム過激派のテロリストだと偽りの自白を強いられた」―。
民主化要求デモを「テロリストの武装蜂起」とみなして弾圧しているシリアのアサド政権が、拘束したデモ参加者らにでたらめの証言を強要し、政権支持のプロパガンダ(宣伝工作)に利用している実態が24日までに分かった。
被害者は中西部ホムスに住む反体制活動家アクラム氏(27)の兄。デモの際に拘束され、現在も収監されており、妻や子供だけに面会が何度か許された。偽証強要の事実は、妻を通じて明らかになった。
アクラム氏によると、兄は国営テレビで「私は(イスラム原理主義の)サラフ主義者で、外国を通じて入手した武器でシリア軍を襲撃した」と「自白」させられた。
カメラに写らない場所で治安関係者が頭に銃口を向け、言われた通りに証言しないと「妻を目の前で暴行し、子供を含め家族全員を殺す」と脅迫された。
証言強要に応じなかったため、実際に殺害された拘束者もいたとされる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120125-00000013-jij-int