古代のポップコーン、ペルーで出土
一説には1月19日とも言われる全米ポップコーンの日に合わせるように、現在の
ペルー付近に住む古代人がこれまでの説より2000年も前からこのスナックを食べていたことが、新たな研究でわかった。
現在のペルー沿岸部に住んでいた古代人が、最も昔では6700年前からトウモロコシを調理していたことが、
このほど発掘されたペルー北部の海岸地帯にあるパレドネス(Paredones)、
ワカ・プリエタ(Huaca Prieta)の両遺跡の発掘物の分析から判明した。
ここからはトウモロコシの軸、皮、穂、茎が出土している。
これまでも約5000年前にトウモロコシが食べられていた証拠は見つかっていたが、
これらはほとんどが微化石と呼ばれる形態であり、顕微鏡レベルの大きさのため多くの
情報を読み取ることはできなかった。
これに対し、今回発見された古代のトウモロコシについては、
放射性炭素による年代測定をはじめとするさまざまな分析により、多くのことが判明している。
その1つとして、ポップコーン状になっていることが確認できる。
パレドネスとワカ・プリエタに住んでいた古代人は、複数の方法でトウモロコシを調理していた。
軸付きのトウモロコシを包んで(包んでいたものの材質はまだ特定できていない)炭の上に置いたり、
直火でそのまま焼いたり、土でできたオーブンで焼いたりしていたとワシントンD.C.にある国立自然史博物館の学芸員ピペルノ氏は解説する。
この文化においては、トウモロコシはごちそう、あるいは日常の飲食物に加えて少量が食されていたものと考えられる。
考古学的証拠を見る限り大量に消費された形跡がないからだ。
◆数々の品種を生み出した古代の農民たち
トウモロコシが栽培植物となったのは約9000年前のメキシコで、テオシントと呼ばれる野生種をもとに作られた。
それから数千年後、トウモロコシは南米大陸に伝わり、古代の農民によって数百の品種が生み出されたという。
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