自殺者の減少を目的に、電話相談などを行っている津市の認定特定非営利活動法人(NPO)「三重いのちの電話協会」が、11年の相談件数をまとめた。
相談件数は、前年比542件増の計7665件で、うち自殺願望を訴える内容は753件あった。
同協会によると、性別では、女性が3954件で、男性の3711件を上回った。年代別では、30代が最も多く1597件、次いで40代の1302件、20代の986件だった。
相談内容別に見ると、うつ病や薬物乱用など「保健医療」が2062件、失業や孤独感などの「人生」が1412件寄せられ、全体の45%を占めた。
このほか、職場での対人関係や家族の介護や扶養、人工中絶、多重債務などと多岐にわたっている。
警察庁によると、11年の全国の自殺者(暫定値)は前年比1106人減の3万584人で、県では同8人増の366人だった。
同協会の珍道世直(ちんどうときなお)副理事長(72)は「元気な人が、悩む人の叫びに心を傾けてほしい。
悩みのある方は、1人で抱え込まずに電話をしてください」と話している。相談は、三重いのちの電話(059・221・2525)へ。午後6時から午後11時まで。年中無休。
◇ボランティア養成、4月から講座開講
また、同協会は4月から「ボランティア電話相談員養成講座」を開講する。受講資格はおおむね25歳から65歳で、学歴や職業は問わない。
募集人数は50人で、受講料が必要だ。同協会には80人のボランティアが在籍し、1日2交代制で6人が対応しているが、
より多くの相談に応じるためだという。問い合わせは、同協会事務局(059・213・3975)。【谷口拓未】
http://mainichi.jp/area/mie/news/20120123ddlk24040056000c.html