宇宙の暗黒物質を捉えよ 徳大准教授、新検出器を開発
徳島大学総合科学部の伏見賢一准教授(宇宙物理学)の研究グループが、宇宙の暗黒物質(ダークマター)の有力候補とされる素粒子ニュートラリーノを捉える新検出器を開発、実証実験を始めた。
これまで国内で使われていた検出器を上回る性能が発揮できる見込みで、世界の研究者が競争を繰り広げている暗黒物質の発見に一歩近づく。
想定通りの性能が確認でき次第、東北大グループと岐阜県の地下実験室で本格的な検出作業に入る。
伏見准教授によると、恒星や惑星といった目に見える部分は宇宙の一部にすぎず、質量の約9割は暗黒エネルギーとダークマターと呼ばれる正体不明の物質が占めるとされる。
既存の観測手段では直接観察できないため、世界中の研究者がさまざまな手段で検出に血道を上げている。
伏見准教授は共同研究している堀場製作所(京都)、I.S.C.Lab.(アイエスシーラボ、大阪)と5年前、重さ数百キロもあった従来品よりも著しく小さい、手のひらサイズの検出器を開発。
今回さらに改良を加え国内でも最高水準の性能が期待できる検出器に仕上げた。
http://www.topics.or.jp/localNews/news/2012/01/2012_132702141057.html