2012年1月13日、ネット中毒の青少年の脳はヘロインやアルコール中毒患者と同程度の損傷を
受けている―。中国政府系のシンクタンク、中国科学院が発表した報告に世界中から反響が
寄せられている。香港の英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストの報道を環球時報が16日付で伝えた。
中国科学院がネット中毒の青少年17人とそうでない青少年16人の脳をMRIスキャンして比較したところ、
ネット中毒の青少年たちは脳の白質に広がる神経線維に損傷がみられた。同院武漢物理・数学研究所の
雷皓(レイ・ハオ)教授は、損傷の程度はまだ数値化されていないとしながらも、過度のネット利用と
脳の損傷に関連性があることが明らかになったと述べた。研究には2年が費やされた。
また、損傷の状況がヘロインやアルコール中毒患者と非常によく似ており、物事を決める判断力や
感情のコントロール能力が低下するといった症状がみられた。これに対し、インペリアル・カレッジ・ロンドンの
精神科医、ジョーンズ氏は「非常に画期的な研究」、キングス・カレッジ・ロンドンのシューマン生物心理学教授は
「ネットゲーム中毒者にも同じような症状がみられる」と指摘した。
中国青少年インターネット協会が昨年実施した全国規模の調査によると、中国の都市部に住むネット中毒の
青少年は約2400万人。このほか、1800万人に中毒の初期症状がみられるという。
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